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「写真の日」、「写真供養祭」、「世界写真の日」について

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「写真の日」の6月1日に行われている「写真供養祭」は、今年はコロナ禍のなか中止となりました。

ご自分で捨てるのが忍びないお写真を各写真館であづかり、6月1日にお祓いをするという行事で、例年この時期になるといろいろな写真が集まります。

持ち物をそのまま捨てずに「供養する」という風習がいつから始まったのかはわかりませんが、古式のものとしては針供養が有名ですね。針供養祭は、農事の暦と関係づけられて2月8日や12月8日の日に各地で行われているようです。このように供養祭の日時の設定は、その「モノ」の由来と関連があります。

函館(道南地域)の写真供養祭の場合は「日本で初めて写真が撮られた日」=「写真の日」ということになったようです。

「写真の日」は戦後に日本写真協会が決めた日本独自の記念日です。ただし近年は「日本で初めて銀板写真で写真が撮られた日」は6月1日ではなく9月17日である、というのが定説となっています1)小沢健志、『幕末・明治の写真』、ちくま学芸文庫、1997年、第一~ニ章

ただ、一旦定着した記念日をそのためにかえるというのもすこし野暮ですので、その日に供養祭をする、そういうものだとして、毎年6月1日を迎えるようにしています。(なお、供養祭が何時頃から始まったのかについては、協同レファレンスデータベースのWEB記事があります)。

残念ながら、同じ日に毎年行われている函館新聞社主催の「写真の日プロジェクト」(読者が6月1日の函館の風景を撮影し、投稿)も中止とのことです。函館のいろいろな風景を、日時区切りで見ることができるので、とても楽しみな企画だったのですが、残念です。

市民が残す函館の日常(未明~午前)| 函館新聞社フォトプロジェクト

さて、ここからは余談になります(あいも変わらず余談のほうが長いのですが)。

それでは「世界写真デイ」みたいなものはないかと思い、グーグルさんに聞いてみました。

Wikipadiaでは、それは8月19日で、

海外においても「写真の日」にあたるような日(World Photography Day)が「worldphotoday.org」により非公式に設けられており

とあるのですが、このドメイン名(およびその後継らしいworldphotoday.com)は既に失効していて、もはや不明です。ただ、この日付には、今年もいくつかのイベントを企画する人々がいるようです。そういう意味ではその痕跡は残っているということでしょうか。

なお8月19日は、銀板写真(ダゲレオタイプ)の発明について、アカデミー・フランセーズで公式発表(講演)された日(1839年8月19日)にちなんでいます。

講演は、J.L.M.,ダゲールの発明を画期的なものとしてその特許を政府に買い上げさせ、発明者ダゲールへの年金支給を獲得し特許独占なしに世界に普及させようとした、偉大なる科学者(フランス天文台長)であり政治家(下院議員)であったフランソワ・アラゴによって行われました。

発明者(オリジネーター)の生活保障とアイデアの「オープンソース」を両立させるという秀逸な科学の知恵と政治の技が、写真の発展を促進させたことを、コロナ渦でゆれる2020年の写真の日を前にして、記憶しておきたいと思います。

A State Pension for Daguerre
Online copy of an article by R. D. Wood published in Annals of Science in 1997

脚注   [ + ]

1. 小沢健志、『幕末・明治の写真』、ちくま学芸文庫、1997年、第一~ニ章
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