雨予報の日のロケ撮影

南極に行くとどんな人も「自分は名カメラマン」と思えるそうです(ペンギン研究家の上田一生さんがおっしゃっていましたー「ペンギンは私たちになにを教えてくれるのか──『南極探検とペンギン』刊行記念」)。

空の色がホントにくっきり撮れるそうです。空気中に微粒子がないこともあるでしょうし、湿度(絶対湿度)が低いのでカメラにやさしいということもあるでしょうが、仔細はわかりません。

いずれにせよ、撮影場所での大気や湿度の状態が撮影に大きな影響をあたえることは確かなので日常的に最も気を使うものの一つです。

雨の日の外撮りは高湿度ですし光が少ないこともあって、スタジオや晴れた日とは違うので特に気を使います。

でも面倒なことばかりではなくて、フレーム全体に雨粒がうまく合わさったカットが撮れたときは心のなかで快哉します。

それに光量が低い外撮り(これは曇天も同じです)は、快晴時のお天道様の強い光の具合に気を使うことがないのでセッティングがやりやすかったりします。

というわけで雨の日の撮影は趣があるわけですが、七五三でもウエディングでも「晴れ着」の記念撮影なわけですから、やはりロケは「晴れ」の日の撮影が望ましいわけです。

以下ここからが本題です。

撮影予定日が「雨」予報だと、お客様から問い合わせが増えます。当方としても一日何度も予報は見てますので心配します。じゃあ、どうするか・・・・

その1。ウエディングロケのような数時間(時には全日)かかる撮影の場合は、可能なら撮影予備日を設定します。一種の担保です。とはいえ全能ではありません。予備日を確保出来ないお客様もいらっしゃいますし、予備日も荒天ならどうする、ということもあります。

その2。Bプランを作っておく。雨の外撮りが無理な場合、室内撮りを設定したり庇や東屋のような雨除けがそれなりにあるスポットを念頭においた撮影プランを用意しておきます。

もちろんこれも全能ではありません。最初の外撮りプランのほうがやっぱりいいというお客様もいらっしゃるわけですから。

その3。雨雲と戦う(苦笑)。戦い方は2つあります。

一つは「雨傘」で撮影する。傘を差しての撮影も風情があります。ただしこれもお客様のお好みということになりますので全能ではありません。

もう一つは気象協会データにもとづく「雨雲レーダー予報」を駆使する。これです。
天気をいつも気にしている当館ですが、ロケにのぞむにあたっては天気予報は参考程度にとどめています。

雨予報が出ていても、撮影したい特定の場所でどの時間に雨がふるのかについてはそれだけではわからないからです。雨は自然現象なので、地図上の人為的な行政区画に満遍なく降り注ぐわけではありません。一言で言えば、函館って言われても、どこの函館?ということになります(通常の天気予報は特定のメッシュ区画の予報をその行政単位の代表として扱うことが多いので、細かな場所ごとの予報ではありません)。同じ時間に函館山方面では雨が降っているのだが、空港方面では晴れているというのは日常茶飯事です。

要するに行政区画を基準にして特定の区画で代表させた天気予報にたよると判断を誤ることがあります。時間天気予報も同じです。さっきまで雨が降っていて、1時間だけ止んで、その後また降ってきたなどというのもよくあることです。こういう時は、ああ、車内待機して晴れ待ちしておけばよかった、と思うのです。つまりは、特定時間のある場所に雨が降っていなければ「雨の日」でも雨粒なしの撮影が可能です。

その日その時の気象協会の15時間雨雲レーダー予報を味方につける意味はここにあります。15時間の時間範囲なので、その日になってみないと雲がどう動くかわかりません。撮影当日の早朝ウオッチングが必須ですけれども(朝は強いのでOKですが)。

経験的に言って精度はかなり高く、目標スポットに濃い目の雲が長い時間停滞しているようなら腹をくくってしましますが、雲が薄くなったりなくなる時間帯がロケ予定時間帯の中にあるなら、それに基づいて移動・撮影の再スケジューリングをします。

このシミュレーションは気象協会のサイトで見ることができますし、見づらいなというかたは、ウエザーニュースサイトが協会データを使った雨雲地図サービス(有料)を提供していますのでおすすめです。

以上、雨予報の日は上の(1)から(3)を組み合わせて、予約撮影をベターなものにする、というのが当館の雨対策ということになります。

あとは雨模様の気候にふさわしい撮影装備・設定を間違わずに行って、風邪を引かないことでしょうか。

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