3月になり、桜待ち本番です!
今年(2022年)も桜の時期のロケ問い合わせをいくつも頂いております。ありがとうございます。
そのさい、お客様から聞かれるのは、撮影希望日前後の桜の様子です。
特に、ウエディングフォトのロケ撮影をお考えのお客様からのご質問のベスト1となります。
去年もこのブログ記事で触れたのですが、ウエディングフォトをご予定のお客様向けに、以下、「桜の様子」を当館がどう判断しているのかについて書いてみます。
「咲き具合」については、胸をはって、大丈夫です、だめです、となかなかきっぱり言えないところがあり、次のような説明をさせていただいています。
・桜の種類や撮りたいスポットに特別のこだわりがない場合は、当館におまかせください。ご希望日前後の最適なスポットを確保して撮影させていただきます。スポットも年によって違います。
・特にGWの時期で、桜種類(しだれ桜じゃないと駄目!等)や場所(函館公園の博物館側の桜でかつ満開!)というふうにこだわりがある場合は、早朝(朝5時からとか)の支度の「覚悟」(^^;)をして、旅程よりは「桜にあわせた」日程調整を考えていただくとありがたいです。
煩瑣な説明をお客様に強いるわけで申し訳なく思っていますが、その理由は2つあります。
ひとつ目は、
世の「開花予報」や「桜前線」が、
(a)限られたスポット
(b)限られた桜の種類
を基準にしていて、「函館」や「道南」のような広域の桜の咲くタイミングや咲き具合を反映していないから
です。
開花予報も桜前線も、決められた場所・種類を基準に判断されます。函館なら五稜郭のソメイヨシノが基準となります。
そのような予報に影響され、<函館はそのころしか桜は咲いていない>と思うと、実際のところとはずれてしまいます。
たとえば、去年(2021)の場合、函館公園のソメイヨシノは、五稜郭より早く三分咲きになりました。
散るときも同じです。五稜郭が葉桜になって道南は新緑の季節を迎えました、といわれても<いやいや、あそこはまだ桜が満開なんだけど>なんてことが、しばしばあります。
場所に加えて種類も大切です。
一般にはソメイヨシノの後に八重桜が咲きます。
ですので、八重桜の多い松前公園は五稜郭公園の桜が散った頃に見頃だったりします。
地元的に名高い石崎地主海神社の桜は種類が多くて、リレーのようにして桜が咲いていきます。
日を隔てて何度も桜を楽しめる場所ですよね(本ページ冒頭の写真は同神社桜並木:5年前の5月8日撮影)。
年によりますがお隣の北斗市法亀寺のしだれ桜は、ソメイヨシノよりも早く散ってしまうことがあるので、気づいたら見頃を失うこともあります。
というわけで
<函館はそのころ桜どうですか?>
と一般的に聞かれた場合、(1)咲き具合、(2)桜の色合いや種類、(3)どういう場所で撮影したいか、その希望の強さ弱さによって、かなり答え方が違ってしまうというわけです。
逆に言いますと、各種スポットで思いのほか長い期間桜は咲いていますので、GWぐらいしか桜は咲いていないと思わずに、その前後の日を予定されても<意外といけますよ!>ということになります。
口ごもる理由のふたつ目は、
GWに期日を限ってしまうと、その時期確実に混雑するだろう場所のロケ撮影をどうするか
という点にあります。
GW前後の五稜郭公園・函館公園には、花見客がたくさんいます。
朝早くから場所取りの人、車が桜スポットを囲みます。
クリアすべき課題が2つあって、 周りに迷惑をかけないように、というのが第一。フレームに周辺が映り込まないようにしなければならないというのが第二。というわけで北海道弁的には「あずましくない」(落ち着かない)場所となるので撮影はなかなか難しいのです。
というわけで、当館としてはお客様が気忙しくならなくてすむ撮影スポットを別途「確保」しています。
4月中旬になると当館では自転車で「桜探検隊」が結成され(笑)、そういったスポットに赴きます。
上のスポットでは、すでに桜は開花してますが、同日探検隊が撮影した八郎沼公園の桜は下の写真のようにまったくの蕾でした。
というふうに、場所を見ながらその時々で可能な撮影スポットを考えるというのが、この季節の当館の風物詩となっています。
ただ、有名スポットの「名前の魅力」というのがありますから、上のように引き出しにしまってある他のスポットでご満足いただけるかどうかは、お客様の判断におまかせしています。
というわけで、
・場所・日付をピンポイントで考えないこと
・時間と予算が許す範囲で、少し余裕をもって撮影日程を考えること
・GWはどこに行っても混雑するので、有名スポット(端的には五稜郭公園と函館公園)は極力さけること
というのが当館のアドバイスとなります。
あとはお客様の気持ち次第で、有名スポットの桜の時期とGWは基本かぶるので混雑を少しでも回避するために朝5時ぐらいから動き出すという早朝撮影が前提になりますが、それでもやっぱり有名スポットだよね、ということになれば、その気持ちにそって撮影を頑張ります!、という方針は全くぶれていませんので、ご安心ください。
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